観客の予想を軽やかに裏切る“錯覚”によって、強烈なインパクトを生み出すクロースアップマジックです。
現象はとてもシンプル。見た目はダイレクトで、ビジュアル。演じる側も楽しく、何より観客の手の中で起こるラストの驚きが大きな魅力です。
カードは観客にしっかり確認してもらうことができ、手順も簡単です。
不自然なスイッチや怪しい動きに頼らず、堂々と演じることができます。
マジシャンはこう切り出します。
「カードを出したり消したりするマジックって見たことありますよね?
私も練習してかなり上達したんですが……実は、まだ一枚だけ残っているんです。」
そう言って、パケットケースに入った一枚のカードを取り出します。
そのカードをテーブルに置く、あるいは観客に見えるように示したあと、観客の両手でしっかり挟んでもらいます。
その状態で、マジシャンはカードを消そうとします。スイッチはありません。怪しい動きもありません。
そして自信たっぷりに一言。
「成功しました。……多少は。」
観客が手を開いてカードを確認すると、そこには信じられない光景が。カードそのものは残っているのに、印刷されていた黒い部分だけが消えてしまっているのです。